PROJECT STORY

高知蔦屋書店様
ニトリ高知土佐道路店様
ニトリ高知土佐道路店様

高知蔦屋書店様

工事中は毎日が必死。

建物が完成し、行政検査が通った時は「やっと終わった」と安堵しました。どの現場もそうですが、高知蔦屋書店様の工事も緊張の連続でした。図面をチェックし何十社もの業者さんと打ち合わせをする中、どう納めたらいいか常々考えたり、いかに予算内で収めるか調整したり、気が抜けない日々でしたから。約半年間の工事中は、毎日が本当に必死でした。
現場は大変でしたが、建てるからにはよいものをと思っていました。それは、会長から代々うちに受け継がれている理念です。
よいものをつくるには、技能工任せではいけません。現場代理人である自分が中身と工程をしっかり管理し、技能工の無駄がないように、時には自分で手を加えることも必要。今までたくさんの現場を経験し、何でもできるように鍛えられてきたおかげで、この工事でもそれを貫くことができました。

高知蔦屋書店様
高知蔦屋書店様

仕様変更にも柔軟に対応。

実は工事が終わってしまうと、辛かったことは不思議と忘れてしまうんです。この現場も同じですが、大変だったことをしいて言うなら仕様変更が多かった点でしょうか。施主様や現場の熟練工と何度もミーティングを重ねて、よりよいものをつくるために最大の努力をしました。
建築には設計図が欠かせませんが、設計図だけでは現場は動かせません。私たち現場代理人は、設計図を読み取った上で、実践的な施工図を書かなければならないし、工期内にスムーズに工事が進むよう、技能工たちに指示を出さなければいけません。また設計図からは読み取れないことが、現場では起こってきます。特に改修工事は何があるか分からない。この工事も改修工事でしたが、柔軟な対応ができたのではと自負しています。

高知蔦屋書店様

後ろ指差される人間には
なりたくない。

高知蔦屋書店様の工事の中で、最大の壁は防炎垂れ壁の設置でした。防炎垂れ壁とは火災時に煙の流動を遮断し人命を守るもので、建築基準法で設置が決められています。しかし天井高数メートルもある高知蔦屋書店様の空間に、何をどう取り付けるのか。重すぎてはいけないし、既製のものでは予算を超えてしまう。試行錯誤し、テント屋さんと相談して不燃シートを縫い合わせて垂れ壁を設置することにしました。テント屋さんも初経験とのことでしたし、自分にとっても印象深い思い出になっています。
高知蔦屋書店様は高知の中でも、たくさんの人が訪れる有名な店舗です。大きな仕事を任され、よい経験になりました。工事は無事に終わり立派な建物が完成しましたが、自分の中では100%のゴールはなく、もっとこうすればよかった、ああすればよかったという思いがどの仕事にもあります。その気持ちはこれからも持ち続け、一つ一つの現場を大切にしていきたい。だって後ろ指差される現場代理人にはなりたくないですからね。

施工担当 西本 隆康

高知蔦屋書店様
ニトリ高知土佐道路店様

ニトリ高知土佐道路店様

記憶に残る仕事。

平成28年に、初めてニトリ様のお仕事をさせていただきました。それまでご縁はありませんでしたが、近隣の大型スーパーや飲食店を当社が施工していたことがきっかけでお声をかけていただきました。完成した時は「自分ながらようやったな」と思いましたね。他の現場同様、完成写真は額縁に入れて、自宅にコレクションしています。私はこの業界に入って40年ほど。たくさんの現場を経験してきた私であっても、この工事は本当に難しかったというのが実感です。書類の管理は他のどの工事より厳しく、また工事の質も相当のものが求められました。例えば床の水平精度は極めて高く、施主様の社内基準を少しオーバーした部分は塗り直しや削り直しといった手直しが必要でした。また、鉄筋工事、鉄骨工事業の協力業者さんにも工事の精度において、大変苦労をかけました。でも結局、構造体をしっかりつくっておかないと後々問題が出るんです。施主様の高いプロ意識に触発された現場でした。

ニトリ高知土佐道路店様

数々の難題をクリア。

構造体以外にも苦労はありました。一つは外壁です。ニトリ様の建物の外壁は、継ぎ手なしの鉄板を使用しています。あれだけの高さですから、どう施工するか至難の技でした。外壁材料メーカーの方々や技能工の方々と協議の結果、長い鉄板を上部から吊り下ろしたのですが、途中で折れ曲がってしまうものが多かったことを覚えています。また巨大広告塔を屋根(鋼板製)につくる際にはどうしても取り付け用孔を施工した際、鉄粉が落ちてしまうのですが、その鉄粉は後々サビの原因になってしまいます。施主様からは少しでも屋根にサビを生じさせないようにというリクエストがありましたから、何度も何度も美装を行いました。
現場では工事を円滑に進めるために、単に工程管理や予算管理をするだけでなく、掃除や片付けなども率先していました。それは、この現場に限らずいつものことですね。片付けることで次に来る技能工が仕事をしやすくなるし、自分自身は掃除しながら現場を隅々まで見ることができます。きれいに納まっているか、工事が順調に進捗しているか。いわば自主検査のようなことを常々心がけています。

ニトリ高知土佐道路店様
ニトリ高知土佐道路店様

現場でしか学べないこと。

ニトリ様に関しては、この工事以来、出店計画があると今も声をかけてくださいます。他県になるとどうしても予算が合わなくなってしまうのですが、声をかけてくださるということは、高知土佐道路店の工事を評価してくださったということ。うれしく思いますね。大変難しかった、しかし私にとっては思い出深い現場です。

ニトリ様の現場を担当し、改めて経験だけで建物はつくれないと実感しています。それまで大型スーパーの施工は経験していましたが、一連の工程は同じでも、敷地の条件や周囲の環境はまるで違うし、現場でしか学べないことがたくさんある。苦労はつきものですが、「苦労を楽しみにせないかん、やらないかん」と自分を奮い立たせてこれからも頑張っていきたいです。

施工担当 池田 裕二

高知蔦屋書店様

Contact

TEL:088-823-3100

FAX:088-823-3183